あなたの体に「皮下脂肪」「内臓脂肪」はどのくらいありますか。これらは脂肪細胞からできています。
脂肪細胞は、食事が摂れない時に、分解してエネルギー源となります。 逆に、必要以上に食事を摂ったときには、余分なエネルギーは脂肪細胞に貯えられます。このようにエネルギーの「貯蔵庫」として働いています。
また寒い時には熱を逃がさないように働きます。
⚫︎脂肪細胞が出すメッセージ物質
最近の研究からは脂肪細胞がいろいろなメッセージ物質を出していることが分かってきました。 その中でも「炎症性サイトカイン」と呼ばれる物質は、免疫細胞に働きかけて 体のあちこちで「慢性炎症」を起こします。
普通「炎症」というと、例えば、肺炎のようなものを思いうかべると思いますが、 それらはいわゆる「急性炎症」の仲間です。 これに対して「慢性炎症」は、熱も出ないし、自分自身で気づくことはありません。
しかし「慢性炎症」の状態が長く続くと恐ろしい事態を引き起こします。 例えば、動脈硬化、糖尿病、高血圧など以前はそれぞれ違った原因があると考えら れていた病気が、どれも「慢性炎症」が大きく関係していることが分かってきました。
つまり、「肥満は万病のもとになる」というわけです。 本当に恐ろしいことです。