火山噴火で出る軽石が太平洋沖に漂流し、沖縄などの海岸や漁港に流れ着きました。美しい海岸も台無しになりました。この軽石は、ずっと水面に浮いているので、漁船や連絡船などにも影響を及ぼしました。
【問題1】
さて、この太平洋沖の軽石ですがどこから流れ着いたのでしょう。
ア. 千葉県沖
イ. 静岡県沖
ウ. はるか太平洋の中
海底火山の軽石
この軽石は、東京都に入る太平洋沖、小笠原諸島近くにある福徳岡ノ場島近くの火山からやってきました。はるか太平洋沖です。
福徳岡ノ場島近くの海底で噴火した火山で多量の軽石をまき散らしました。それが太平洋の海流に乗って、まず沖縄に到着したのです。
【問題2】
それでは、沖縄に漂着した軽石は海水上では浮いていましたが、淡水(水道水)には浮くでしょうか。直径2cmぐらいの軽石を水道水に浮かしてみます。
ア. 軽石は淡水に浮く。
イ. 軽石は淡水では沈む。(底につく)
ウ. 軽石は淡水ではコップの中間に浮く。
エ. その他
沖縄にたどり着いた軽石
沖縄にたどり着いた軽石は淡水にも浮きました。比較のために阿蘇周辺で拾った軽石と比べてみましょう。 沖縄沖の軽石→
阿蘇周辺の軽石は淡水に沈むでしょうか。
【問題3】
軽石は各火山でできます。それでは阿蘇周辺の軽石は、淡水(水道水)に浮くでしょうか。直径2cmぐらいの軽石を浮かしてみます。
予想
ア. 阿蘇周辺の軽石は淡水に浮く。
イ. 阿蘇周辺の軽石は淡水では沈む。(底につく)
ウ. 阿蘇周辺の軽石は淡水では中間に浮く。
エ. その他
【問題3】
軽石は各火山でできます。それでは阿蘇周辺の軽石は、淡水(水道水)に浮くでしょうか。直径2cmぐらいの軽石を浮かしてみます。
予想
ア. 阿蘇周辺の軽石は淡水に浮く。
イ. 阿蘇周辺の軽石は淡水では沈む。(底につく)
ウ. 阿蘇周辺の軽石は淡水では中間に浮く。
エ. その他
阿蘇周辺軽石は沈む
阿蘇周辺の軽石はほとんど沈みました。
阿蘇周辺軽石は見るからに軽そうです。沖縄沖にたどりついた軽石と一緒に手に持ってみても少し軽そうです。それなのに阿蘇周辺軽石は淡水に沈みました。
それでは、沖縄沖にたどりついた軽石は阿蘇周辺軽石より本当に軽いのでしょうか。重さを測ってみます。
アバウトですが、ビー玉ぐらいの軽石を測ってみました。
沖縄沖の軽石 2.7g 阿蘇周辺の軽石 1.5g
沖縄にたどり着いた軽石
沖縄にたどり着いた軽石は淡水にも浮きました。
比較のために阿蘇周辺で拾った軽石と比べてみましょう。
阿蘇周辺の軽石は淡水に沈むでしょうか。
【質問】
沖縄沖の軽石は阿蘇周辺軽石より重いのに、水に浮いています。阿蘇周辺軽石は沖縄沖の軽石より軽いのに沈んでいます。これはどうしてでしょう。
軽石の重さと浮き沈み
軽石は普通、噴火によってマグマの水蒸気や二酸化炭素ガスなどが抜けて穴の多い石になっています。固まった軽石の多くは穴ができてそこに空気が入り水に浮くことが多いようです。でも、しばらくすると空気は抜けてやがて沈んでいきます。
それでは、なぜ沖縄沖の軽石はずっと海水に浮いているのでしょうか。一つ考えられるのは、沖縄沖の軽石は海底噴火なので急冷し、一部の鉱物はガラス状になりガスが中に閉じ込められたままになっているのだと考えられます。 ↑軽石顕微鏡写真(林秀明)
【問題4】
それでは、こんどは軽石の磁力を試してみましょう。
沖縄沖の軽石は磁石にくっつくでしょうか。磁石は100円ショップでも売っているかなり強い磁石(ネオジム磁石)を使います。10個ぐらいやってみます。
予想
ア. 10個ともくっつく。
イ. 半分はくっつく。
ウ. 2割くらいくっつく。
エ. すべてくっつかなかった。
2割程度は磁石にくっつく
手元にある沖縄沖軽石は灰色の軽石です。すべてくっついたわけではありません。2割ぐらいは磁石にくっつきました。
糸につるした軽石では約3割は反応しました。軽石は火山の噴火でできた石なので、軽石にマグマからできてきたいろんな鉱物が混じっています。軽石は
「多くは火山ガラスですが、その火山ガラスに多くの磁鉄鉱が含まれている」とある専門家は言っています。磁鉄鉱は磁石に反応する鉱物ですので、磁鉄鉱が多い石は磁石に引っ付くのです。
軽石を淡水に浮かせたら→
1日後→