⚫︎ホクロと皮膚がん 〜メラノーマ〜

あなたは「ホクロ」はありますか

 ある程度、年をとった人ならば、たいてい「ホクロ」はあると思います。そして、ほとんどの「ホクロ」は悪性ではありません。

 しかし、中には「ホクロ」のように見える「皮膚がん」があります。その中でも悪性度の高いがんが「メラノーマ」(悪性黒色腫)というがんです。このがんは、進行が早く、転移しやすいので、注意が必要です。メラノーマを疑うポイントとしては、次の5つがあります。

  1. 形;ホクロは円形や楕円形であるのに対し、メラノーマは整った形をしていない。

  2. 境目;ホクロはくっきりしているのに対し、メラノーマはギザギザしている。

  3. 色;ホクロは均一であるのに対し、メラノーマはムラがある。

  4. 大きさ;ホクロは5ミリ以下であるのに対し、メラノーマは6ミリ以上ある。

  5. 拡大;ホクロはゆっくりと大きくなるのに対し、メラノーマは急に大きくなる。

 

 日本人の場合、メラノーマは手足などの末端部分に生じることが多いので、手の平や足の裏、手の指足の指、爪などにできた「ホクロ」には注意が必要です。

 手足にできた「ホクロ」がすべて悪性というわけではありませんが、急にできた「ホクロ」や大きい「ホクロ」の場合には皮膚科専門医の診断を受けてください。多くの場合は切らなくても「ダーモスコピー」という器械で拡大して診断できます。

 早期に発見し、手術で切除すれば完治が期待できます。

 心配な「ホクロ」がある場合は皮膚科専門医を受診してください。