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池谷裕二、糸井重里『海馬 脳は疲れない』(2002,朝日出版社)はおもしろかった

⚫︎人はどうやって「記憶」するか(p.28)

 目から捉えたイメージは、電気信号となり脳内の海馬と呼ばれる小さな組織に送られる。そこで、さらに電気信号が神経細胞をリレーして1つのルートを作る。その異なるルート1つずつが記憶となる。

つまり、すべての事象の記憶は「海馬」の中で作られ、その後、大脳皮質に送られて長期記憶となる。

 

⚫︎「楽しい」とよく記憶できる(p.28)

脳の中で「好き嫌い」を扱うのは「扁桃体」

隣の「海馬」は「情報がいるかいらないか」

        ↓

好きなことなら、よく覚えている

興味あることはうまくやってのける

 

「道を歩く」でも、知らないところを迷いながら歩くと、楽しい、驚く →脳が働く。

           歩くと脳が働く気がするのは? 哲学の小道??

 

⚫︎頭のいい人って、自分の好きな人かも(p.26)

「年をとったからもの忘れをする」は、科学的に間違い。

  (認知症のような病気をのぞけば)

手を動かすことが重要。そのまま丸暗記せず、自分の手で描く。描きながら連想を膨らませる。「経験してわかる」

   「ホムンクルス」→脳内の司る場所を擬人化した。

指をたくさん使う →脳の神経細胞がさかんに働く。

たくさんしゃべる →脳の神経細胞がさかんに働く。

 一流と言われる人は、実は案外おしゃべり(p.32)

⚫︎「頭が悪い」とはp.35

  能への入力がない人は、はたらきが悪い。

  「頭が真っ白になる」←入力も出力もできない

      社会と交流できなくなると、能力を発揮できない。

「ホムンクルス」

脳内で、体のどの部分を司るか。


⚫︎脳は、主体的な判断しかできない

 脳はいつでも元気いっぱい。疲れない。疲れるのは目(p.77)

 トライとエラーの繰り返し、脳は常にそんなことをやっている(p.81)

 脳はひとりよがり、自分に都合のいいように解釈する(p.94)

 脳は、見たいものしか見ない(p.114)

 脳は、もともと思い込みが強い、それをいかに崩せるか(p.110)

         「脳には1つの画像しか映らない」

⚫︎海馬は増える

何歳になっても海馬の神経細胞は増えている(p.150)

  海馬は使っていると増える。使っていないとしぼむ。

  丸暗記するなら、「楽しい」と思わせる。

  隣の「扁桃体」は感情を司る(楽しい,好き,きらい)

        →扁桃体が活性化すると、海馬も活性化する

「海馬は増える」「頭がよくなる」


⚫︎脳は毎日が面白いかどうかに反応(p.154)

 海馬は記憶をつくるだけのところであって、保存しておくところではないから、入れ替わった方がいいんだ!

  「海馬が記憶を製造するきっかけになるのは?」

海馬は「扁桃体」を参照しながら、情報を取捨選択する。

     →たのしい、かなしい

遊ぶの多い環境で育てた方が、海馬が大きくなる。

新鮮な刺激にさらされていると、海馬の細胞が増える。

・脳に逆らうことがクリエイティブ

・「これが他人の悩みだったら...」が、悩みを解決するコツ